虫歯や歯の外傷によって歯の神経を失うと、歯の色は変色を起こします。
この変色は、しばしば審美的に大きな障害となります。
特に上顎の前歯は人目に付きやすく目立つため、口元を気にして笑うことが出来ないこともあり、精神的にもストレスを感じている方も少なくありません。
失活歯(神経を失った歯)の変色の改善方法は以下の2通りの方法があります。
①歯の漂白(ウォーキングブリーチ)
②セラミッククラウンによる審美修復
歯の漂白が適応になる症例は、歯の実質欠損が少なく(大きく欠けたり詰めていない)、歯の原型をとどめているケースで、なおかつ歯にクラック(ひび割れ)が無いケースに限られます。
現実的には、歯の神経が無い歯の場合、大きく歯の形態を失っているケースが大半です。
そのような場合には、セラミッククラウンによる審美修復が適応になります。
初診時口腔内。上顎前歯部の審美的な改善を主訴に来院。上顎前歯3本の変色が強く、また歯の実質欠損も大きい。セラミッククラウンによる審美修復が適応と診断した。
治療後。変色の強い上顎前歯3本をオールセラミッククラウンによって修復した。色合い、形態ともに自然に仕上がっており、明るく美しい口元になった。
上顎前歯の審美性は、ヒトの表情をも左右する影響力を持っています。
ベストな治療の方法は個々人によって異なりますが、審美性、機能性、長期安定性のバランスが取れた方法の選択が最良な結果となるでしょう。
歯の変色でお悩みの方は、一度担当の先生にご相談してみると良いでしょう。
治療費:オールセラミッククラウン¥132,000/1歯
仮歯¥5,500/1歯
治療期間:3週間
治療におけるリスク:硬いものや噛み応えのあるものを食べると、欠けることがあります。また、適切なセルフケアを行わないと、虫歯や歯周病に罹患します。