コンポジットレジンは非常に優れた材料で、小さな虫歯を審美的に治療するのに向いています。
コンポジットレジンは光で硬化させるため、形を自由に付与できるので、虫歯の部分だけをピンポイントで削り、最少の範囲で治療を完結することが出来ます。
また、材料の色が白く、歯の色に近似しているため、審美的に仕上げることも可能です。
一方で、強度があまりないのが欠点です。
大きな虫歯をコンポジットレジンで詰めると、欠けたり、外れたり、摩耗したりしやすいのです。
虫歯の範囲が広範囲であったり、神経達するほど深い場合には、セラミックや金属などで歯の形態を回復するほうが、長期的には安定して持つでしょう。
コンポジットレジンで治療された前歯。広範囲ににわたってコンポジットレジンが不適合に詰められており、変色も目立つ。きわめて審美性が悪い。前歯の切端(先端)を含んで充填されたコンポジットレジンは、高頻度に破折や脱離をくり返す。このようなケースは、クラウンによる治療の対象となる。
上顎中切歯(真ん中2本)をオールセラミッククラウンで補綴(ほてつ;被せること)した。上顎の側切歯(2番目の前歯)や下顎前歯部は、コンポジットレジンにて再治療を行った。審美性が向上し、明るい口元になった。
治療法や使用する材料には適材適所があり、その範疇を超えて治療を行うと、良い治療結果は得られません。
基本的には、一度治療したら、良い結果が永く持続することが望ましいでしょう。
再治療を前提とした治療は、長い目で見て歯を失うことになります。
当院では、治療したところが再び悪くならないような治療法や材料のご提案をさせていただきます。
分かり難い点は、どうか遠慮なくご相談ください。
治療期間:3週間
治療費:24万円(税抜き)
治療によるリスク:セラミックは過大な咬合力で欠けることがあります。また、日々の適正なブラッシングを怠ると、歯周炎が惹起されることがあります。