昔のセラミッククラウンといえば、内部にメタルフレームのあるメタルセラミックスが一般的でした。
現在では、特別な場合を除き、メタルフリーであるオールセラミックが主流となっています。
金属を使わないほうが審美性に優れており、金属アレルギーの心配もありません。また、近年の金属価格の高騰もあり、金属を使用する機会は減っています。
術前。上顎前歯部にメタルセラミッククラウンが装着されてる。歯肉の退縮により歯根が露出し、審美的に問題となっている。色も透明感が無く、いかにも人工物っぽさを醸し出いている。
側方面観。内部にメタルフレームがあると、メタルが透けないように遮蔽する必要がある。これが歯に透明感が出せない要因になる。
術後。オールセラミッククラウンにて再治療を行った。歯根の露出が改善され、審美性が回復された。
メタルフリーにすることで、歯に近似した透明感を獲得することが出来る。
条件の良くない(歯の背丈が低い、厚みが取れない等)奥歯や、多数歯欠損のブリッジでは、セラミックは欠けたり脱離するリスクがあるため、ケースによっては金属を使用した補綴(ほてつ:被せること)を推奨することもあります。
材料は、適材適所で使い分けないと、長く良い状態を維持することは出来ません。
材料の選択に際しては、それぞれの特性を活かし、なるべく良い状態で長く使用できるよう、担当医と相談して決定することをお勧めします。
治療費用:オールセラミッククラウン¥132,000/1本
治療期間:1か月
治療上のリスク:きちんとメンテナンスを行わないと、虫歯や歯周病に罹患することがあります。硬いものを噛んだり、歯ぎしりのある方は、セラミックが欠ける可能性があります。